留学云々の前に子離れの方が大事です。

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留学させたいのだけれど、心配だから自分もついて行きたい、というご相談を時々受けます。
大抵の場合一人っ子で、他の兄弟の世話を日本でしなくても済むので、そのような考えになるのでしょうが、基本的に私は、お母様がついて行く留学は賛成ではありません。

よくよく話を聞くと、とても熱心に子育てをしてきて、食事のことや、慣れない外国暮らしで子供が不安だろうと思っていて、自分がついていくのがベストだと信じていらっしゃるわけです。
でも、それは、子供にとっても迷惑だと思います。イメージとして、修学旅行に一人親がついてきた、という感じでしょうか?

中国人や韓国人の母親に時々、子供に母国の料理を食べさせ、叱咤激励するために学校の近くに家を買って、一緒に住んでいる母親がいます。(写真はイメージ)
はっきりいって、物笑いの種以外の何ものでもありません。学年中に知れ渡り、生涯に渡って語り草となるのですよ?

折角ボーディングスクールに入学しながら、これではMatureな人間として育つことができなくなってしまいます。

息子の学年にもそのような子がいて、寮で同室のシンガポール人の男の子と仲がよかったので、息子達の部屋へよく遊びに来ていましたが、
やっぱり、どこか精神的に幼い感じだそうです。

娘の学年でアメリカ人の生徒でも、NYから片道2時間半運転して、毎週部屋を掃除するために、メイドが来てくれるという女の子もいましたが、これもやり過ぎだと思います。掃除だけでなく、好物のケーキも差し入れてくれるとのことですが、これでは親の富から引き離すというボーディングスクールの目的から外れてしまいます。

ボーディングスクールは大学受験のために成績を上げるだけのところではありません。
全人格教育を24時間態勢できめ細かくやってくれるところを、母親がその機会を奪ったり、メイドが世話をするなど良いことなど何一つありません。

何のために、ボーディングスクールに入れているのかということをよく考えて、折角の教育の機会を母親のワガママでじゃましないようにしたいものです。

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大川 淳子

大川 淳子

金城学院大学卒 二人の子に幼児英才教育を施し、自らアメリカで運転して回る、名門校受験マニア。自らの経験を生かして米国出産、バイリンガル教育、日本のインターナショナルスクール受験、米国サマースクール選択、外国人メイドの雇い方などを伝える。特に何百人もの10スクールの受験者の合否判定をした娘の経験からアメリカの学校側の価値観を伝え、母親に合格する子の育て方を伝授してきた。 また、潜在意識を利用したその気にさせる子育て方法を提案。二人の子供とけんかしたことは一度もない。

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