米大学不正入学ニュース、米国名門校合格判定担当官の娘の見解。


アメリカの大学の不正入試で、女優ら50人が逮捕というニュースが出て、
これについてたくさんのお問い合わせが来ています。

うちの娘が現職の米国の名門校の合格判定、奨学金金額決定権を持っているので詳しく聞いてみました。

そもそも、アメリカの名門校にお金で入れるのか?

これについては、NO!

不正入学というのは、合格を約束して金品をもらう人、または団体がいるということです。

つまり、ここで取引が行われるのなら、それがたとえコーチや試験監督官の懐に入らず、チームの運営費になったとしても、やっちゃいけないことなので、クビになります。

合格は売るものではない。ということです。

 

しかし、
多額の学校への寄付によって合格してる人もいるじゃないか!
という声もあります。

名前のついたホールや教室があるのは、その人がそれを建てれるほどの寄付をしているのであり、それに伴いその子弟が合格してる事実もあるのです。

それについては、面白い返事がもらえました。

なんと!!!!

合格は確約してないので、不正ではない。

というのが公式の見解。

つまり寄付とは、そもそも見返りを求めないから寄付であり、日本円にして何十億円と寄付をしてもらったとしても、それはタダの寄付であり、だからといって合格を確約してないのでtransaction(商取引)ではない。とのこと。

ただ、多額の寄付によって合格しやすくなるかもしれない。
合格させてあげるという取引ではない、ということです。

大学としては、合格通知前からこんなにたくさん寄付してくれる家族なら、
入学後きっともっとたくさんしてくれるだろうという期待?のみ。

つまり、〜かもしれない、きっと〜になるだろう。という憶測だけの話なので
transaction(商取引)にならないから不正入学ではない。
というのが学校側の言い分になるらしいです。

それも、誰かの懐に入るわけではなく、学校の設備を良くするために使われ、
他の生徒も、
「まあ、こんなに立派な校舎になったんだから、一人くらいできない生徒をいれたっていいか。」
と納得できるような話なわけです。

 

今回の場合、コーチらは、受け取ったお金を自分の懐にいれるのではなく、

チームの運営費にしたわけで、こんなことでクビになっていたら本当にバカみたいです。

そもそも、そんなに自分の子を有名大学に入れたいなら、幼少期からそのレールに乗せるための学校に入れるなり、家庭教師をつけるなり、クルーやヨットでも小さいときから習わせればよかったわけです。

あんまりよく考えてなかった女優らが子供が高校生くらいになって焦り出し、
どこかからか入手した変な情報で裏金を払い、
結局逮捕され、多額の保釈金まで払ってしまったのです。
これから先の女優人生、大丈夫なんでしょうかね?

そんなことなら、最初から正式に学校に寄付を申し出た方が
はるかに合法的に合格する可能性は高まったわけです。

あくまで可能性ですけどね。

いずれにせよ、正しい情報がどれほど大切かということですね。

 

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大川 淳子

大川 淳子

金城学院大学卒 二人の子に幼児英才教育を施し、自らアメリカで運転して回る、名門校受験マニア。自らの経験を生かして米国出産、バイリンガル教育、日本のインターナショナルスクール受験、米国サマースクール選択、外国人メイドの雇い方などを伝える。特に何百人もの10スクールの受験者の合否判定をした娘の経験からアメリカの学校側の価値観を伝え、母親に合格する子の育て方を伝授してきた。 また、潜在意識を利用したその気にさせる子育て方法を提案。二人の子供とけんかしたことは一度もない。

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