子供がリーダーシップが取れるようにあるアメリカ人の親がやったこと

娘がアメリカの幼稚園にいたときに、4才の時点でわざとお子さんを1年留年させているアメリカ人の方がいらっしゃいました。
特別発達が遅れている訳でもなく、その理由を聞いて私は仰天しました。なんと、

「リーダーシップをとらせたいから」

とおっしゃるのです。
この年齢の1年の差は大きいです。例えば普通の園児は靴のひもが結べないのに、1つ年上の園児は他の園児の靴のひもを結んであげたりできる、などというささいなことです。しかしそれによって、他の園児の尊敬をあつめ、ちょっとしたあこがれをもつ存在になっていきます。そのような立場に慣れることによって、リーダーシップをとるということを小さな年齢からできるようにしていくということでした。

少しでも飛び級をさせたがるアジア人の親達に比べ、この考え方はそれまでの私の子育ての価値観を根底から覆すものでした。
日本人だったら、自分の子の学年を落とすなど受け入れられない親がほとんどでしょう。
しかし、長い目でみて、教育の最終目的がリーダーシップをとれるようにするということであるなら、これほど理にかなった方法は他にありません。将来にわたって、自分の周りの人間が年下で、その人達をうまくリードできるようになるのなら、一年くらい遅れていたって大したことではないのです。

アメリカのボーディングスクールが欲しい生徒、それはずばり、リーダーシップがとれる生徒です。
そもそもリーダー育成を目的とした学校なので、当たり前と言えばそれまでなのですが、これはアメリカの価値観によるところも大きいのです。

日本だと、親が子供に望むこととして、誠実とか親切、努力が出来る、人の気持ちがわかる、命を大切にできる、皆と仲良くできる、などというのが並んできます。ところがアメリカはリーダーシップが取れる子に育てたいと思う親が大変多く、学校側もそれを望んでいます。

このようなアメリカ人の教育観もお伝えしていくのが私の仕事です。

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大川 淳子

大川 淳子

金城学院大学卒 二人の子に幼児英才教育を施し、自らアメリカで運転して回る、名門校受験マニア。自らの経験を生かして米国出産、バイリンガル教育、日本のインターナショナルスクール受験、米国サマースクール選択、外国人メイドの雇い方などを伝える。特に何百人もの10スクールの受験者の合否判定をした娘の経験からアメリカの学校側の価値観を伝え、母親に合格する子の育て方を伝授してきた。 また、潜在意識を利用したその気にさせる子育て方法を提案。二人の子供とけんかしたことは一度もない。

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