ボーディングスクールを卒業する、それはまるで、戦地から生き延びてきたようなものだと、生徒達は思っています。
大学では、各ボーディングスクールの先輩達が彼らが無事に入学してくるのをハラハラしながら待ち望んでいます。
そして、入学時には、よく生きて戻って来た、とでもいうような、まるで、近親者が戦地から戻ってくるのを待ち望んでいたような歓迎ぶりです。
ボーディングスクール時代は、ライバル校だった生徒とも、ひとたび同じ大学へ入学したら、戦って来た戦地は違うけれど、同じ帰還兵としてあっという間に打ち解けて行くような感じです。
話題は、どれほど大変な戦火をくぐりぬけてきたか、どれほど戦死した友を置いて行くのがつらかったか、などから始まります。
ここで一つの価値観が共有され、それは、国籍や人種を超えて、強固な仲間意識が芽生えて行きます。
同じ時間を過ごしてきても、楽しかった時を過ごした仲間と、辛い中を励まし合いながら生き延びて来た仲間とでは、その後のつながりの強さが比べ物にならないことは、いろいろな研究で明らかにされています。
彼らは家庭からの通学生とは違った世界を生き抜いて来た自負があり、アメリカ社会もその試練に耐え抜いて来たということを評価するのです。
大学一年が始まり、初めて親から離れて生活を始める、おろおろしている学生もいる中で、ボーディングスクールの卒業生は大学の寮の中でもリーダーシップをとり、同じ学年の生徒の「世話」もできてしまうほど、精神的に成長しているのです。
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大川 淳子
金城学院大学卒 二人の子に幼児英才教育を施し、自らアメリカで運転して回る、名門校受験マニア。自らの経験を生かして米国出産、バイリンガル教育、日本のインターナショナルスクール受験、米国サマースクール選択、外国人メイドの雇い方などを伝える。特に何百人もの10スクールの受験者の合否判定をした娘の経験からアメリカの学校側の価値観を伝え、母親に合格する子の育て方を伝授してきた。 また、潜在意識を利用したその気にさせる子育て方法を提案。二人の子供とけんかしたことは一度もない。
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