海外に住むと言うこと=一生日本に戻ってこない、ではありません。

帆船

海外に留学する、海外で就職する、というと、一生日本には戻ってこないと思ってらっしゃる方が意外とたくさんいて驚きます。

「だって、日本の駐在員ならともかく海外の企業に就職したら、ずっとその国でしょ?」

とのことですが、そもそも、同じ会社に定年まで勤めるかどうかさえわかりませんし、海外企業に就職したら、それこそ日本を含むどの国が勤務地になるかは未定です。

また、自分の子供が日本国籍を離脱して、海外の国籍になったとしても、親が日本人なら、簡単に日本国籍も再取得できるのです。

ひとつ決めたらず〜〜〜っとそれ一筋、というのは、私は日本の文化なんだろうなあと思っています。

例えば、日本の私立学校ですと、一度やめた学校に戻るのは、短期留学以外普通あり得ないと思います。

就職もそうです。一旦やめた会社にまた戻るというのは、海外青年協力隊のようなのは別として、日本の社会概念上あまりない話です。

結婚もしかり。 離婚して、次の人と結婚して、また元の人と結婚するというのは、私の日本人の知り合いでは皆無です。

つまり、日本では、今まで所属していたものをやめる=裏切り行為なので、戻って来るなんて言語道断という不文律のようなものがあるのでしょう。

なので、日本を捨ててアメリカに行った(笑)人が、またのこのこと日本に帰って来て普通に暮らしている、なんて、許せない!という雰囲気が日本にはあるような気がします。

余談ですが、私の娘は、勤めているボーディングスクールで、夏になると生徒がいなくなり、仕事が減るので、上司に

「よその学校のサマースクールの先生やってきてもいいですか?」

といったら、

「いいよ〜。その代わり、秋になったらまた戻って来てね」

と快諾され、普段は山の中にいるので、夏の間は海辺の学校の先生をやっていました。
海辺のボーディングスクールの多くはこのような帆船や、ヨットも持っているので、ヨットを教える資格のある娘にとっては、有意義な夏になったようです。

給料はもちろん、夏の間は普段いる学校からは貰わず、サマースクールの方から貰ってその州に納税もします。

こういう働き方って日本ではあまりないわけで、私は

「なんて自由でいいんだろう!」

てうらやましく思います。

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大川 淳子

大川 淳子

金城学院大学卒 二人の子に幼児英才教育を施し、自らアメリカで運転して回る、名門校受験マニア。自らの経験を生かして米国出産、バイリンガル教育、日本のインターナショナルスクール受験、米国サマースクール選択、外国人メイドの雇い方などを伝える。特に何百人もの10スクールの受験者の合否判定をした娘の経験からアメリカの学校側の価値観を伝え、母親に合格する子の育て方を伝授してきた。 また、潜在意識を利用したその気にさせる子育て方法を提案。二人の子供とけんかしたことは一度もない。

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